航空機を利用した撮影旅行

日章旗をつけた山口のC56  平成16年1月

 

 ことの始まりは10月だった。たまには乗り鉄に行ってきませんかとしまちゃんを誘ったのがことの始まりだった。全日空は超割とセットで九州内の特急1日乗り放題を3000円というサービスをJR九州と提携しており、1月1日の超割と組み合わせて2日に九州を回り、2日の晩のムーンライト九州で帰って来るというプラン。ところが、話を進めてているうちに1月1日は九割きっぷが無いとか、様相が変わってきて、結局は、山口線に初詣号の撮影に行くことになる。

 平成16年1月現在大手航空各社からはバーゲン型運賃が発売されており、月1回程度1区間1万円程度で利用が可能である。羽田山口宇部便は10000円、羽田九州は11000円という感じで、撮影には使える。宇部山口便は、始発で出かければ、レンタカーを借り、仁保あたりから撮影可能の場合もある。帰り便も篠目で撮ってからでも最終便に間に合うこともある。

 


 

 1月1日。4時起床。4時半に表通りに出て、タクシーを呼ぶ。5時過ぎの電車に乗るために最寄り駅までタクシーで向かう。正月ということで終夜運転をしているものの、いつもの始発で横浜に。いつもなら、釣りに行く客で混んでいるが、今日は初日の出がらみの客が多いようだ。横浜では、京急に乗り換えるが、さすがに分割併合のない快速特急の羽田空港行きは早く、19分で到着した。7時30分のJL0461便だが、6時前に着いてしまったが、早々、受付機にカードを差し込み予約してあった10A.10Cの搭乗券を受け取る。羽田宇部山口便の運賃はチケットレス割引後10100円。今回は帰りのことを考え荷物は2人で4個にまとめ、早速、SSカウンターで預け、ラウンジに。正月に乗るのは初めてで、ラウンジの中にはトイレが大理石になっているところもあるので、晴れ着でお出迎えかとも考えたが、この時代、いつもと変わらなかった。しかし、謹賀新年の書と、樽酒が置かれており、正月らしさを感じる。我が家でも毎年正月になると、2週間前に県内の造り酒屋に頼んで樽酒を作ってもらうが、2週間が木の香りの付く丁度いい期間といつもいわれている。今回は、運転が控えており、残念ながら見るだけでお終いとなった。

 ちょっと早く来すぎてしまい、インターネットが楽しめるアネックスとか、旧虹のさくらラウンジに行っても良かったのだが、昨晩初詣に出かけて戻りが2時だったこともあり、おとなしくしていた。屋上は、混乱を避けるために立入禁止となっていたが、残念ながら角度的にはラウンジからご来光を拝むことが出来なかった。 
 767なのでバスなので、早めに1階に向かい乗り込む。アップグレード券が残っていたものの、そのままY席にしたが、J席に空席があったようだが、まあ、最前列の窓側なので、中途半端なJよりかは景色はいい。離陸するまで時間がかかり、やや遅れて、離陸。離陸すると、シェードを2枚閉めないといけないほどまぶしい。その日にも依るが、富士山の北側を通ることを期待してA側にしたが、残念ながら期待ははずれ、雲もかなり出ていた。K側の場合、富士山までやや距離があるが、岡山、広島便の場合、A側で富士山のすぐ脇を通ることが多く、これは圧巻なので、是非つばさにかからない窓側の席を確保されお試しされたい。

 JALグローバルクラブというメンバー制の組織があり、その恩恵で荷物は優先的に受け取れる。今回は機材ということで便宜を図っていただき、コンテナボックスに入って出て来、ソフトバックだったこともあり、大変ありがたい。レンタカーもフライトオプションというもので、JALを経由して、このチケットとセットに申し込むことで、この正月というのに、2日間1台10000円で免責込み。1人あたり、5000円。何ともリーズナブル。到着が10分程度ずれ込んだが、レンタを借りて9時50分には出発出来た。ここからは、有料道路を経由して、途中で食料を調達して、山口の先に。 
 今回の車はビッツで、前にも借りたことはあるが、さすが、カーナビにスタットレス付で、2人ならこれで充分だし、鉄ちゃんの条件は備えている。北海道であるまいし、四駆は必要ないだろう。

 まずは仁保あたりで撮影と思っていたが、どこもスゴイ鉄ちゃん。線路際ではもう棚になっていて、撮れそうな気配もなく、カーナビ頼りに裏道を行ってみると、車が数台止まっており、そこには、ここを上がりなさいとばかりに保線の看板が・・・。なんと、ここを上がっていったら、21キロポストでした。なんと、感が冴えているというか・・・・。

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 もちろん、撮影が終わると、追っかけモードとなり、次は長門峡あたりでということになり、追いつくものの、煙はいまいちという感じでしたが、人出は日章旗付ということで多め。横浜ナンバーや土浦ナンバーの車には恐れ入りました。

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 そして、もう1発ぐらいは・・・と、徳佐の先あたりに向かうが、道に迷ってしまい、しばらく走ると、線路際に。ここにも大勢の鉄ちゃんがいました。 

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 いいドラフトと、微妙な光線で、この分だと来年も来なければいけなくなるという感じになってしまいました。その後、津和野の帰り便のポイントに向かうも、さすがに、旧道が判らなく、鳥居の所からくぐると、えらい渋滞で、ひとまず戻り、駅の方から、病院の脇をすり抜け、向かうものの、10分はロスになったかもしれない。カーナビが役に立った。 

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 全く撮影場所も決めてくることもなく、前日にホームページを見ただけなので、目星も付いていないものの、ロケハンの結果トンネルの手前からの撮影が妥当となった。車で一休みし、撮影をし、正直、おなかいっぱいの成果だった。何たって、車で来れば、10時間以上かかり、高速代とガソリンだけを考えてもえらい出費、今回は、格安旅行なので、これだけでも充分なはずだった。 

 途中でお寿司などを購入し、食事を済ませて今日の宿泊先である宇部全日空ホテルに。 
 全日空には、ANAスーパーフライヤーズクラブという会員制の組織があり、こちらにもお世話になっているが、宇部全日空ホテルでは、ウインターキャンペーンとかやらで、40%割引のキャンペーンをやっていたので、5日前に予約しておいた。部屋は13階の海の見える部屋を用意していただき、港の夜景は素晴らしい。この上の14階はたぶんスゥイートだとは思うが、そういう贅沢は出来ない。このツインでも30平米の広めのツイン。本来なら18500円に税・サが加算されるが、本日は、1人あたり、5550円に税・サ。今時この価格じゃ、20平米もない部屋に2人押し込まれて、13階ということもまず期待できないし、港の夜景や、星を眺めながらくつろぐということも難しい。部屋にはソファーが配され、バスタブも、JLのオクマ級の大きいバスタブ。さすがに日航高知のように、発泡剤は置いていなかったが、そのイメージのお部屋。今日の疲れがゆっくりといやせる。ここでも、ANAスーパーフライヤーズクラブの特典で、朝食、朝刊がサービスとなるが、明日は朝刊は休刊日だが、テレビで充分。到着時にはウエルカムドリンクでお迎えしてくれると、至れり尽くせり。もちろん、荷物も部屋まで運んでくれようとしたが、ベルの方が席を外していたようで、フロントの方にそのようなことをしていただいては悪いので、ご辞退して、自分たちで運びましたが、エレベータが無いなら大変ですが、これも、撮影の体力付けのためには、このぐらいはしないとと。

 次の日は7時を回ってから食事に。正月ということで、イクラをまぶしたお雑煮が出てきて、やっと正月らしい気分に。部屋にそのままいれば日の出も見られたのだろうが、食事をとっている間に日が出たようだ。東京とは明らかに時差を感じる。今日はゆっくりとと言いつつも、昨日はもう9時半には宇部に着いていたわけで、やはり飛行機の便利さは偉大である。 
 撮影地には昨日より1時間は早く着いたものの、とうとう雨が降ってきた。仕方なく、コンビニで傘を購入して、車でそこいらをウロウロするものの、ここといって、ポイントが定まらなく、道も異様に狭い。所々で鉄ちゃんらしき車を発見し、行ってみるがここということにはならなく、結局5分前になって、とりあえず、1発目の場所を決める。

 もっと正面に撮ればS字になっているものの、遅く来たので、横からの撮影となった。でも、思ったよりは良かった。是非来年は補機無しのC57を狙いたいものだ。 

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 撮影後はいつものように追っかけモード。ここまで来たからには追っかけしたいのが誰でも考えること。長門峡では昨日とは橋の反対側に行ってみるものの、接続の関係かやや遅れていたようだ。長門峡ではこちら側の方がいい感じだが、いつ車が通るかハラハラもの。 

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 昨日よりは流れがいいと思っていたが、遅れたのがいけなかったらしく、昨日のポイントへの到着は、直前となってしまった。その後、昨日確認した旧道で、帰りのポイントに直行。早めに到着したため車を止めるスペースも確保できたが、次から次へと鉄ちゃんが訪れている。ここは、雨も降っていたこともあり、爆煙でした。

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 この後篠目で撮影をし、空港に。2日間充実した撮影が出来た。これも、しまちゃんが的確に撮影地を選択してくれたからだ。 宇部市内でガソリンを入れるものの、24リッターしか入らなく、ほんと、経済車。400キロ以上走ったのに・・・・。

 カマがC57という情報が入ったり、またC56になったりとありましたが、煙に関していえば文句無しという状態でした。補機のDD51がちょっとということや、C57ならということは言うまでもない。

 草江の駅で時間の確認をし、空港でレンタカーを返却し、駅まで送ってもらおうと思っていると、係りが1人だけと言う理由で断られてしまった。今までに断られたことはないのだが・・・。もう、20分もなく、急いで駅に戻り、荷物を下ろし、空港に車を返し、空港からダッシュ。列車到着まで数分はあったが、しまちゃんには、ご苦労をかけてしまった。さて、ここからは、18キッパーとなり、東京まで4600円+指定料金510円で帰ろうという、超青春旅行。とりあえず宇部行きの列車に乗ることが出来一安心。2時間早い行程だが、この1時間後の列車なら、宇部新川で1時間の接続待ちだった。宇部にはクモハ123がおり、身延線以来のご対面であった。宇部、下関で乗換て小倉に。ここで食事を取り、約2時間。ムーンライト九州を待つ。適度に寒くないベンチが設置してあり、ありがたい。

 定刻に列車はやって来る。シュプール用改造車のためリクライニングもかなり倒れ、その上、A席2枚で予約したところ、今の所、隣がいないというラッキーさ。列車は交流機関車は、門司でカマ交換をし、下関で再びカマ交換。列車は順調に進め、次の厚狭を過ぎると次は岡山まで停まらない。なんとついていることか、結局厚狭でも隣人は現れることなく、結局京都まで空席だった。この列車に一番最初に乗ったのは、急に思い立った数年前の暮れのことだった。鈍行を乗り継ぎ、京都にやってきて、並ぶこと数時間、やって来た自由席は、12系のバッタンリクライニング改造だった。その次に乗ったときは指定席を確保したが、なんとやってきた自由席は12系のボックス青シート。まだ、こんなのあったの・・・。恐るべしJR西と思った。

 もっと手前で新快速に乗り換えるともっと早く先に行くことが出きるが、京都まで乗ってきたのでここでは少し時間がある。米原までは普通列車とはいい、転換クロスシート、ここからは名古屋行きに乗り換えるが、117の8両なれど、後から来た快速の客が列に並び、満席の上、立ち客も現れ、大垣を前に超満員。特別快速で浜松まで行くことを考え、大垣で約30分の時間調整。その後、浜松では、1本ずらして蕎麦をいただいたが、返って良かったというか、接続列車は、ボックス車でスシ詰めだったが、1本待ったら、211がやって来た。混んでいるときはこちらの方がいいし、静岡の113は腰に良くない。その後、沼津、熱海で乗換え、家路についた。しまちゃんはこの先まだ長いが、なんといっても正月の3日間を楽しんで、この価格で済んだということは、充実しているといっていい。 

 いい年したオッさんに鈍行横断はややきついものもあるが、少なくとも浜松までは快適なシートが運んでくれる。静岡地区の新車入れ替えを切に望むが、まあ、これは仕方ないこと。皆さんもチャレンジしてみては?

2005.10 HIROちゃん  

 


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